デヴィッド・ボウイがわからない
デヴィッド・ボウイが宇宙へ帰ってから早いものでもう2年。一番音楽を聴いていたであろう20代の頃は、「みんなが良いって言うから」くらいの理由でなんとなく聴いていたんだけど、正直いまいちピンときていなかった。小学生の頃は「和製デヴィッド・ボウイ」沢田研二めちゃ好きだったのにね。
今から思えばロックスターらしいスキャンダラスな行動や発言、インパクトあるファッションとか音楽以外の部分に目がいっていて、ちゃんとした音楽自体の評価を自分が出来ていなかったような気がします。常に新しい事にチャレンジをしていて、そこに居たと思えば次の瞬間もう違う場所へ行っているし、そのスピードについて行けていなかった感じです。
このボウイ、俺が聴いてたボウイとちゃうんちゃう?
30過ぎた時くらいから「名曲、名盤とよばれるものをちゃんと聴いておこう!」と思い、色々聴きあさっていた頃にやっとデヴィッド・ボウイの良さがわかった。
若い頃ハマらなかったアルバム「ジギー・スターダスト The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars 」を何年かぶりに聴いて、もう1曲目の「Five Years」から最後の「Rock’N’Roll Suicide」まで「初めて聴いたんじゃないの?」ってくらい衝撃を受けっぱなし。なぜこれがあの頃わからなかったのか?ホント当時は不思議でした。
「このボウイ、俺が聴いてたボウイとちゃうんちゃう?」そんなことを言いたくなる気分。
デヴィッド・ボウイ:CD(2014/1/29)
ロック史上における不世出の名盤にして永遠のマスター・ピース(1972年作品)。異星人をテーマに繰り広げられる壮大なコンセプト・アルバムとしてファンならずとも必聴の一枚。
人類が火星へ辿り着く前に、名曲ばかりを残し宇宙へ
死なんてものとは遠いところに居るイメージで、引退報道や重病説があった時もそんなに気にして居なかったから2016年の訃報も現実味がなくて、後からゆっくりジンワリと実感していった感じ。ボウイは居なくなったけど、深く聴き込んでいくには充分すぎるほどの名曲の数々が残されているので、おそらく自分が宇宙へ帰るその時まで楽しめるでしょう。
And you, you can be mean 歌い出しの格好良さよ
YouTubeで観た2002年のベルリンライヴ、大好きな「Heroes」を歌うボウイ。若い頃のエキセントリックな格好良さとは違う落ち着いた佇まい。時折見せる笑顔が「ジャパネットたかた」前社長、高田明氏に見えた。良い笑顔。デヴィッド・ボウイとジャパネットたかた元社長…ちょっと似ているかも…。そんなこんなで仕事終わりに1枚スラリすらりと描いてみた。色は抑えてほぼグレースケール。切り絵みたいな感じが面白いかなと思い、ディテールも出来るだけ単純に。アクセントに「アラジン・セイン」の稲妻ペイントを。
決して順風満帆だったわけじゃない人間が時折見せる笑顔は魅力的です…いやデヴィッド・ボウイは人間ではなくスターマンでしたね。
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