【捨てられないお宝】66年前の図画小事典 〜動植物編

ずいぶんと昔に手に入れたもので
どれほどの価値があるかもわからないけれど
いつまで経っても捨てるに捨てれない「モノ」があります
私にとってそれは立派な「お宝」なのです

図画小事典(動植物編)いよいよ本日発売です!(66年前)

これを書いてる本日、日付は2018年3月15日木曜日。今回紹介するのは、今から66年前の1952年(昭和27年)3月15日に発行された「図画小事典(動植物編)」です。東京神田の福音館書店発行、当時の価格で30円。巻頭には予告欄があり「引きつづき図画小事典人物編を企画編集中です故御期待下さい。」と書かれています。

図画小事典

このボロボロ感!ボロボロマニアにはたまりません

捨てられない精神は世代を超えて受け継がれていく

「図画小事典」って何だ?っていうと、要するにポケットに入るくらい小さなサイズの動植物を扱ったイラスト集です。状態はかなりボロボロで、表紙も完全にとれております。何年か前に実家のガラクタ掃除の際に出てきた物を譲ってもらいました。元々、自分と同じデザイン業を営んでいた父親の持ち物だったのですが、それにしても66年前ならまだ10、11歳くらいのハズ。もしかすれば趣味で浮世絵なんかも描いていたお爺ちゃんの持ち物だったのかも…そう考えると…親子3代に渡ってどれだけ物が捨てられないんだか…壮大なドラマです。

図画小事典 中扉と目次

触れば触っただけ崩れていくような状態

本書の特色(原文ママ)

  1. 配列を四季に分けてあり、更に全部の索引があるからすぐ見出せる
  2. 図画手本と動植物図鑑を兼ねてある
  3. 絵は簡単だが特色を正しく描いてある
  4. 私たちのまわりにある動植物の生態をほとんど集めてある
  5. 動植物の科名と学名をつけてある
  6. 私たちの生活とつながりのある分け方に出来ている
  7. 楽しく見ながら動植物をすぐおぼえられる
  8. 絵を描くとき四季の特色をすぐ出せる
  9. 図案やカットにすぐ用いられる
  10. 遠足や登山、海水浴などいつもポケットの中で教科書と同じように学習の資料として役立つ
図画小事典 各ページ

小さいながらもうまく描かれています

「本書の特色」を見る限り、やっぱり学生(小学生くらい?)向けって感じの本だったのでしょうか?そう考えると父親がお爺ちゃん、お婆ちゃんに買ってもらったのかな?もっと色々詳しい話しを父親に直接聞ければ良かったのですが…その父も…もう…、あっ、まだまだ元気に旅館で働いていました。今度詳しく聞いてみよう!そうしよう!「絵は簡単だが特色を正しく描いてある」と自ら言うだけあって、本当に各イラストは手描きの味わい深さもありよく出来ています。
出来ればこの本をいつか何かしら広告の小物として使いたいと思っています(ずっと思っているんです)。ちょっとノスタルジックな雰囲気を演出する感じで、そう、個人的に大好きな大分麦焼酎「二階堂」のCMみたいな…。それまでは触りすぎてボロボロになってしまわないように大切に保管しておきます。

1952年(昭和27年)ってどんな年だったの?

図画小事典 奥付け

ラーメン25円、喫茶店(コーヒー)30円の時代です

  • 1月23日 – 国会中継の放送スタート
  • 2月20日 – 東大ポポロ事件発生。
  • 3月4日 – 十勝沖地震発生。津波などにより死者28名、行方不明5名、家屋流出等被害8973棟。
  • 4月1日 – 琉球中央政府発足。
  • 4月1日 – 硬貨式の公衆電話が登場。
  • 4月1日 – 「少年」(光文社)にて、手塚治虫のSF漫画『鉄腕アトム』が連載開始。
  • 5月1日 – 永谷園、「お茶漬け海苔」を発売。
  • 6月15日 – 「アンネ・フランクの日記」刊行。
  • 7月1日 – 住民登録の実施開始。
  • 7月19日~8月3日 – ヘルシンキオリンピック開催。
  • 8月8日 – 巨人、プロ野球初の1000勝達成。
  • 9月18日 – ソヴィエト連邦、日本の国際連合加盟申請に拒否権発動。
  • 10月25日 – ポツダム命令がこの日で全て廃止される。
  • 11月1日 – アメリカがエニウェトク環礁で人類初の水爆実験を行う。
  • 12月4日 – イギリス、ロンドンスモッグ事件。激しい大気汚染で数千人が死亡。

正直、古本市などに行けばゴロゴロ売ってそうなモノですが
自分にとっては「それをすてるなんてとんでもない」
お宝の一つです。


昭和の京都 回想 昭和20〜40年代
単行本(2010/9/15)

京都を代表する写真家、浅野喜市(1914~93)が撮影した昭和の京都。昭和30年代を中心として、昭和20年代から40年代にいたる京都の姿が記録されている。瞳を輝かす子どもたち、市電の走る街角、町家のつづく町並み…。変わってしまったもの、無くなってしまったものがある一方で、変わらぬもの、今に受け継がれているものも少なくない。懐かしく、そして力強い写真に、あの日の京都がよみがえる。

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